映画『今日も嫌がらせ弁当』の判定は「一部実話」です。
八丈島在住のシングルマザー・Kaori(ttkk)さんが反抗期の娘に3年間キャラ弁を作り続けた実体験が元ネタになっています。
この記事では、元ネタとなったブログ・エッセイと映画との違いを比較表で検証し、原作者のその後や関連書籍も紹介します。
今日も嫌がらせ弁当は実話?結論
- 判定
- 一部実話
- 根拠ランク
- C(原作・記録)
- 元ネタの種類
- 手記
- 脚色度
- 中
- 確認日
- 2026年4月
映画『今日も嫌がらせ弁当』は、八丈島で暮らすブロガー・Kaori(ttkk)さんが反抗期の次女に3年間キャラ弁を作り続けた実体験をつづったエッセイが原案です。実話がベースですが、映画化にあたり人物名の変更や創作エピソードの追加など脚色が施されており、実体験をそのまま映像化した作品ではありません。判定は「一部実話」です。
本記事は公式情報・一次発言・原作・報道資料を優先し、俗説は区別して記載しています。
なぜそう判定できるのか【根拠ランクC】
原案エッセイが出版物として存在し、映画の原案クレジットも確認できるため、根拠ランクはC(原作・記録)としています。
映画の原案となったのは、Kaori(ttkk)著のエッセイ『今日も嫌がらせ弁当』(三才ブックス・2015年1月刊行)です。本書は、著者が反抗期の次女のために高校3年間にわたって作り続けたキャラ弁の写真と日記をまとめたものです。
エッセイはシリーズ累計20万部を突破するベストセラーとなりました。続編『今日は”よろこばせ”弁当』も刊行されており、原案の存在と内容は出版物として広く確認可能です。
エッセイの元となったブログ「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」は、Ameba上で運営されていた個人ブログです。弁当の写真とともに娘とのやりとりが日々記録されており、エッセイの内容が著者の実体験に基づいていることを裏付ける一次資料として確認できます。
映画公式サイトでも、Kaori(ttkk)さんのエッセイを原案とした作品であることが明記されています。塚本連平監督が脚本と監督を兼任し、2019年6月28日に全国公開されました。
ただし、映画は原案エッセイの出来事をそのまま映像化したものではありません。創作キャラクターの追加やエピソードの再構成が行われており、フィクション映画として制作されています。原案が実在する手記であること、映画にも脚色が加えられていることを踏まえ、「一部実話」と判定しています。
元ネタになった実話とモデル人物
本作の元ネタは、実体験がベースのブログとエッセイです。
原作者のKaori(ttkk)さんは、八丈島在住のシングルマザーです。2人の娘を育てながら、八丈島のお菓子工場で働き、内職もこなす生活を送っていました。
転機となったのは、次女の高校入学です。入学と同時に次女が反抗期を迎え、母親に対して口をきかなくなりました。Kaoriさんは、無視され続ける状況への「反撃」として、毎朝の弁当にキャラ弁やメッセージを仕込むようになります。
弁当には、娘が恥ずかしがるようなキャラクターの絵や、「今日も無視するの?」といった小言メッセージが込められました。蓋を開けた瞬間に目に入るこの「嫌がらせ」を、Kaoriさんは次女の高校卒業までの3年間にわたり毎日続けたのです。
この日々をブログ「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」に記録したところ、月間約350万アクセスを集める大人気ブログとなりました。ブログの反響を受けて2015年にエッセイが出版され、さらに2019年に映画化が実現しています。
映画では、篠原涼子がKaoriさんをモデルとした「持丸かおり」を演じました。また、芳根京子が次女をモデルとした「持丸双葉」を演じています。そのほか松井玲奈、佐藤隆太、佐藤寛太、岡田義徳らが脇を固めていますが、これらの周辺人物の多くは映画オリジナルのキャラクターです。
作品と実話の違い【比較表】
舞台や基本設定は共通していますが、映画独自の脚色が多数加えられています。
| 項目 | 実話(Kaoriさんの体験) | 作品(映画) |
|---|---|---|
| 主人公の名前 | Kaori(ttkk) | 持丸かおり(篠原涼子) |
| 娘の名前 | 非公開 | 持丸双葉(芳根京子) |
| 舞台 | 八丈島 | 八丈島(実際と同じ) |
| 弁当の期間 | 高校3年間 | 高校3年間(実際と同じ) |
| 家族構成 | 2人の娘を持つシングルマザー | 次女と2人暮らしのシングルマザー |
| 仕事 | お菓子工場勤務+内職 | 映画では詳細が異なる |
| 周囲の人物 | 実際の知人・同僚 | 創作キャラクターを多数追加 |
| エピソード | ブログに記録された日常の積み重ね | 複数の出来事を再構成し創作を追加 |
| 結末 | 娘の卒業で弁当作りが終了 | 卒業式での感動的なクライマックス |
本当の部分
反抗期の娘にキャラ弁で対抗するという物語の核は、Kaoriさんの実体験そのものです。八丈島が舞台であること、シングルマザーであること、高校3年間にわたり弁当を作り続けたことは、原案エッセイおよびブログの記録と一致しています。
弁当を通じて口をきかない娘とコミュニケーションを取ろうとする親子関係の描写も、実際のブログに記録された体験がベースとなっています。蓋を開けたときの娘の反応や、弁当に対する学校での反響なども実話に基づいたエピソードが含まれています。
また、反抗期だった娘が卒業に向けて徐々に母親との距離を縮めていくという大きな流れも、エッセイに記された実話の展開と重なります。
脚色の部分
映画では、原案にはない創作キャラクターや人間関係が追加されています。松井玲奈、佐藤隆太、佐藤寛太らが演じた周囲の人物の多くは、映画オリジナルの存在です。これらの人物を介した恋愛要素や友情のエピソードは、映画独自の創作と考えられます。
人物名はすべて変更されており、Kaoriさんは「持丸かおり」に、次女は「持丸双葉」に置き換えられています。プライバシーへの配慮と映画としての独立性を確保するための措置と考えられます。
さらに、映画のクライマックスとなる卒業式のシーンは、実体験をベースにしつつも映画的な演出が加えられています。エッセイでは日常の積み重ねとして淡々と描かれていた3年間が、映画ではドラマチックな起承転結をもつ物語として再構成されています。
実話の結末と実在人物のその後
原案エッセイの物語は次女の高校卒業で幕を閉じ、その後書籍化と映画化へとつながりました。
Kaori(ttkk)さんは、次女の高校卒業とともに3年間の「嫌がらせ弁当」を終了しました。最終日の弁当は「今までありがとう」というメッセージが込められた特別なものだったと、ブログおよびエッセイに記録されています。
ブログの人気を受けて2015年にエッセイ『今日も嫌がらせ弁当』が出版されました。ブログは月間350万アクセスを記録し、エッセイはシリーズ累計20万部を突破するベストセラーとなっています。
続編として『今日は”よろこばせ”弁当』も三才ブックスから刊行されました。さらに2冊をまとめた改訂版『今日も嫌がらせ弁当 改訂版〜ちょこっと”よろこばせ”〜』も出版され、「嫌がらせ」から「よろこばせ」へと変化した親子関係が描かれています。
2019年の映画公開時には、原案者としてメディアにも取り上げられました。映画は篠原涼子と芳根京子のダブル主演が話題を呼び、親子の絆を描くハートフルな作品として評価を受けています。映画のロケも八丈島で行われ、島の風景がそのまま作品に活かされました。
Kaoriさんのブログ「ttkkの嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」は、2026年4月現在もAmeba上で閲覧可能な状態にあります。当時作った弁当の写真や親子のやりとりの記録が残されており、映画の原案となった実体験の一端を知ることができます。
なぜ「実話」と言われるのか
本作が「実話」として語られやすい最大の理由は、原案が実体験であることが映画公開前から広く知られていたためです。
まず、原案エッセイが累計20万部のベストセラーとなり、元になったブログも高い知名度を持っていたことが大きな要因です。映画の公開時には「人気ブロガーの実話を映画化」というフレーズがメディアで繰り返し使用され、「実話の映画」という印象が定着しました。
次に、八丈島でのロケーション撮影がリアリティを高めている点があります。原案の舞台と同じ場所で撮影されたことで、「本当にあった話をそのまま映像にした」という印象を強く与えています。
さらに、反抗期の親子関係という共感しやすいテーマも影響しています。多くの親が経験しうる日常的な悩みが題材であるため、「自分にも覚えがある実話」として受け取られやすい作品です。キャラ弁という身近なモチーフも、フィクション感を薄める効果を持っています。
ただし、原案エッセイが実体験に基づいていることと、映画がその実話をそのまま再現していることは別の問題です。映画には創作キャラクターやフィクションのエピソードが多数含まれており、「映画の内容がすべて実話」とは言えません。「原案が実話」であることは事実ですが、映画として再構成される過程で加えられた脚色部分も少なくない点に注意が必要です。
この作品を見るには【配信情報】
『今日も嫌がらせ弁当』の配信状況(2026年4月確認)
- Amazon Prime Video:レンタル・購入で視聴可能
- U-NEXT:配信あり
- DMM TV:配信あり
- Netflix:未配信
※配信状況は変動します。最新情報は各サービス公式サイトでご確認ください。
元ネタをもっと知りたい人へ【関連書籍】
映画の原案となったエッセイとその続編が出版されています。
- 『今日も嫌がらせ弁当』(Kaori(ttkk)/三才ブックス)― 映画の原案となったエッセイ。反抗期の娘に3年間作り続けたキャラ弁の記録と、母娘の日常がユーモラスにつづられています。
- 『今日は”よろこばせ”弁当』(Kaori(ttkk)/三才ブックス)― 続編エッセイ。「嫌がらせ」から「よろこばせ」へと変化した親子関係が描かれています。

