ヴィーガンズ・ハムは実話?ファブリス・エブエのオリジナル脚本|カニバリズムだがモデルなし

映画『ヴィーガンズ・ハム』の判定は「実話ではない」です。監督ファブリス・エブエによるオリジナル脚本の作品であり、実話に基づくという公式情報は存在しません。

カニバリズムを扱う衝撃的な内容から「実話では?」と噂されていますが、モデルとなった事件も確認されていません。

この記事では、実話ではないと判定できる根拠を整理し、なぜ実話と誤解されるのかについても詳しく検証します。

ヴィーガンズ・ハムは実話?結論

判定
実話ではない
根拠ランク
B(一次発言)
元ネタの種類
なし
脚色度
確認日
2026年4月

『ヴィーガンズ・ハム』(原題:Barbaque)は2021年公開のフランス映画で、完全なフィクション作品です。監督・脚本・主演を務めたファブリス・エブエが、インタビューでオリジナル脚本であると語っています。映画の公式情報にも「Based on a true story」の表記はなく、モデル事件の存在も確認されていません。

本記事は公開情報・一次発言・原作・報道資料を優先し、俗説は区別して記載しています。

なぜそう判定できるのか【根拠ランクB】

監督本人の発言により、本作がオリジナル脚本であることが確認できるため、根拠ランクはB(一次発言)としています。

ファブリス・エブエ監督のインタビュー(フランスのメディアCulture31、2021年11月掲載)では、本作の着想について詳しく語られています。エブエ監督は当初、ヴィーガンの活動家が農業フェアを襲撃するという脚本を構想していましたが、途中で視点を転換し、肉屋側の立場からオリジナルストーリーを組み立てたと明かしています。

この発言から、本作は実在の事件を取材して書かれたものではなく、監督自身のアイデアから生まれた完全オリジナルの物語であることがわかります。脚本はエブエ監督とヴァンサン・ソリニャックの共同執筆です。

また、映画.comや映画ナタリーなどの日本の主要な映画情報サイトにおいても、「実話に基づく」「Based on a true story」といった表記は一切確認されていません。配給資料やプレスリリースにも実話との接続を示す情報は含まれていません。

さらに、複数の日本語レビューサイト(エンタメの窓、元ボクサーの一念発起など)でも独自に調査が行われており、いずれも「実話ではない」「公式からの実話の明言なし」「近しい事件も見つからない」という結論に至っています。

実話ではないと考えられる理由

脚本・公式情報・類似事件のいずれの観点からも、本作が実話に基づくという根拠は確認されていません。

第一に、脚本がオリジナルであるという点です。前述のとおり、ファブリス・エブエ監督がインタビューで脚本の着想プロセスを語っており、実在の事件や人物から取材したという発言は一切ありません。ヴィーガン活動家の抗議行動という社会現象から着想を得たものの、それは物語の「きっかけ」に過ぎず、ストーリー全体は監督の創作です。

第二に、映画の公式クレジットや配給資料に実話ベースであることを示す表記が存在しない点です。実話を基にした映画では通常、冒頭やエンドクレジットに「Based on a true story」「Inspired by true events」などの表記がありますが、本作にはそれがありません。

第三に、肉屋がヴィーガン活動家を殺害して人肉ハムを販売するという本作のストーリーに合致する実際の事件は、フランスおよび日本の報道を調査した範囲では確認されていません。カニバリズムに関する事件は歴史上存在しますが、本作の設定と直接結びつくものはありません。

ではなぜ「実話」と誤解されるのか

リアルな社会風刺とカニバリズムという衝撃的な題材が組み合わさり、「実話では?」という誤解を生んでいると考えられます。

第一の要因は、ヴィーガン活動家による抗議行動が実際に社会問題となっている点です。フランスでは精肉店への襲撃や農業イベントへの妨害行為が実際に報じられており、映画の導入部分が現実のニュースと重なるため、「実話に基づいているのでは」という印象を与えやすくなっています。

第二に、ブラックコメディとしてのリアルな演出が影響しています。本作は荒唐無稽なストーリーでありながら、夫婦関係の危機や経営難といった日常的な問題を丁寧に描いています。こうしたリアリティのある描写が、フィクションと現実の境界を曖昧にしている面があります。

第三に、カニバリズムという題材そのものが持つ衝撃性です。人肉を食材として扱うという極端な設定は、視聴者に「こんな話を思いつくはずがない、実話に違いない」という心理を生みやすいと考えられます。実際にSNS上では視聴後に「実話?」「元ネタは?」と検索する人が多く、これが噂の拡散につながっています。

第四に、日本では「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2022」で限定公開された経緯があり、作品情報が広く知られていなかったことも一因です。情報が少ない中でSNSの断片的な感想だけが広まり、「実話かもしれない」という憶測が補強されやすい状況がありました。

モデル説・元ネタ説の有無

公式に確認されたモデル説・元ネタ説は存在しません。

ネット上では、過去のカニバリズム事件との関連を指摘する声が散見されます。しかし、いずれも本作の設定(廃業寸前の肉屋夫婦がヴィーガン活動家を殺害し、人肉をハムに加工して販売する)と直接合致するものではありません。

監督のエブエ自身が語った着想の出発点は「ヴィーガンによる農業フェア襲撃」という社会現象です。ここから「肉屋側の視点で物語を作ったらどうなるか」という発想の転換を経て、オリジナルストーリーが組み立てられました。特定の事件や人物をモデルにしたという発言は確認されていません。

また、共同脚本家のヴァンサン・ソリニャックからも、実話との接続を示す発言は見つかっていません。本作はあくまでも社会風刺を目的としたブラックコメディであり、実在の事件を再現する意図で制作された作品ではないと判断できます。

この作品を見るには【配信情報】

『ヴィーガンズ・ハム』は複数のVODサービスで視聴可能です。

配信状況(2026年4月確認)

  • Amazon Prime Video:配信あり
  • U-NEXT:配信あり
  • DMM TV:配信あり
  • Netflix:未配信

※配信状況は変動します。最新情報は各サービス公式サイトでご確認ください。

まとめ

判定は「実話ではない」、根拠ランクはB(一次発言)です。

監督ファブリス・エブエがオリジナル脚本であると明言しており、実話に基づくという公式情報は存在しません。

ヴィーガン活動家への風刺やカニバリズムという衝撃的な題材がリアルに感じられるため、「実話では?」という噂が広まっていますが、モデルとなった事件や人物は確認されていません。本作は社会現象から着想を得た完全なフィクション作品です。

今後、監督や制作陣から新たな発言があれば、本記事の内容を更新いたします。

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