映画『私の頭の中の消しゴム』は、「実話ではない」フィクション作品です。
原作は日本のテレビドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』であり、映画エンドロールにもその旨が公式に明記されています。
この記事では、実話ではないと判定できる根拠を整理し、なぜ「実話」と誤解されるのかについても詳しく検証します。
私の頭の中の消しゴムは実話?結論
- 判定
- 実話ではない
- 根拠ランク
- A(公式に明記)
- 元ネタの種類
- なし
- 脚色度
- ―
- 確認日
- 2026年4月
映画『私の頭の中の消しゴム』は実話ではなく完全なフィクションです。エンドロールに「Based on the television program ‘Pure Soul’」と明記されており、原作は2001年の日本ドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』です。若年性アルツハイマー病のリアルな描写から実話と誤解されますが、実在の人物がモデルではありません。
本記事は公開されている情報をもとに編集部が独自に検証したものです。新たな情報が確認された場合、内容を更新することがあります。
なぜそう判定できるのか【根拠ランクA】
本作が実話ではないと判定できる根拠は明確であり、根拠ランクA(公式に明記)としています。
映画エンドロールの公式クレジットに「Based on the television program ‘Pure Soul’」と記載されています。これは本作が日本のテレビドラマを原作としていることを制作側が公式に示したものです。
「Based on a true story(実話に基づく)」といった表記は一切確認されていません。
イ・ジェハン監督は2005年8月の来日記者会見で、原作ドラマのヒロインの台詞「私の頭の中には消しゴムがあるの」をタイトルの由来として言及しています。この場を含め、監督から実話ベースであるとの発言は確認されていません。
原作ドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』は、脚本家・江頭美智留と松田裕子によるオリジナル脚本のフィクション作品です。2001年に読売テレビで放送されたこのドラマ自体も、実話に基づくという情報は存在しません。
映画の配給元であるギャガの公式情報でも、本作は日本のテレビドラマ『Pure Soul』を韓国でリメイクした作品として紹介されています。「実話に基づく」という宣伝文句は一切使用されていません。
さらに、映画レビューサイトやWikipedia等でも「実話に基づく」との記述はなく、一貫して日本ドラマのリメイク作品として紹介されています。複数の情報源が揃って実話との接点を否定していることから、根拠ランクAは十分に妥当といえます。
実話ではないと考えられる理由
本作が実話ではないと考えられる理由は、フィクション作品であることを示す複数の根拠から明確に裏付けられています。
第一に、映画の公式クレジットで原作がテレビドラマであると明記されている点です。実話に基づく映画であれば「Based on a true story」などの表記があるのが一般的ですが、本作にはそのような記載はありません。
第二に、原作ドラマがオリジナル脚本のフィクションである点です。永作博美と緒形直人が主演を務めた『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』は、特定の実在人物をモデルにしたという情報はありません。
第三に、映画の登場人物やストーリーが原作ドラマを翻案したものである点です。建設会社社長の令嬢スジン(ソン・イェジン)と建築家志望のチョルス(チョン・ウソン)の恋愛物語は、原作ドラマの設定を韓国版にアレンジしたものです。
第四に、制作陣から実話との関連を示す発言が一切確認されていない点です。イ・ジェハン監督、主演のソン・イェジン、チョン・ウソンのいずれからも、実在の人物がモデルであるという発言は見つかっていません。
プロモーション時にも実話との関連は一度も言及されていないことから、制作側が実話を意識していなかったことは明らかです。
ではなぜ「実話」と誤解されるのか
本作が実話と誤解される背景には、複数の要因が重なっています。
最大の要因は、若年性アルツハイマー病という実在の病気をリアルに描写している点です。記憶が少しずつ失われていく過程や、パートナーの苦悩が緻密に描かれており、「実際の患者や家族の体験に基づいているのでは」という印象を与えています。
第二に、韓国での観客動員数約400万人、日本での興行収入約30億円という大ヒットも影響しています。社会現象的な人気は「実話だから感動する」という俗説の拡散を後押ししました。
第三に、2004年から2005年にかけての韓流ブームの時期に日本公開されたことも一因です。多くの韓国映画やドラマが日本で話題となる中、作品の背景情報が正確に伝わらないまま「実話ベース」という噂が広まった可能性があります。
第四に、若年性アルツハイマー病の患者や家族の実体験がメディアで取り上げられる機会が増えたことも影響しています。映画をきっかけにこの病気への関心が高まり、逆に「実話だったのでは」という誤解が生まれる循環が起きていると考えられます。
第五に、映画のコンビニでのシーンに代表される日常的で具体的な描写が、作品全体にドキュメンタリー的なリアリティを与えている点も見逃せません。創作でありながら「本当にありそうな話」として受け止められることが、実話説の根強さにつながっています。
モデル説・元ネタ説の有無
ネット上にはいくつかのモデル説が見られますが、いずれも公式未確認です。
「若年性アルツハイマー病の実在の患者がモデルではないか」という説が存在しますが、制作陣がそのような発言をした記録は確認されていません。あくまでフィクションとして制作された作品です。
また、「韓国で実際にあった夫婦の話が元ネタ」という噂もネット上で見られますが、これを裏付ける公式ソースは確認できていません。
原作である日本ドラマ『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』が先に存在することからも、韓国の実話が元ネタという説は根拠が薄いといえます。
原作ドラマについても、特定の実在人物をモデルにしたという情報はありません。脚本家によるオリジナルのフィクション作品として制作された連続ドラマです。
なお、本作は2007年3月に日本テレビ系「火曜ドラマゴールド」で深田恭子・及川光博主演によるスペシャルドラマとしてリメイクされました。
また、2010年からは『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』として舞台化もされています。これらの派生作品もすべてフィクションであり、実話ベースではありません。
木村元子によるノベライズ小説『私の頭の中の消しゴム』(小学館文庫)も出版されていますが、これは映画を小説化したものであり、実話を記録したノンフィクションではありません。
この作品を見るには【配信情報】
『私の頭の中の消しゴム』は主要VODサービスで視聴可能です。
『私の頭の中の消しゴム』の配信状況(2026年4月確認)
- Amazon Prime Video:レンタル配信あり
- U-NEXT:見放題配信中
- DMM TV:要確認
- Netflix:要確認
※配信状況は変動します。最新情報は各サービス公式サイトでご確認ください。
まとめ
判定は「実話ではない」、根拠ランクはA(公式に明記)です。
原作は日本ドラマ『Pure Soul』であり、映画エンドロールにもテレビドラマを原作とする旨が明記されています。実話に基づくという公式情報は存在しません。
若年性アルツハイマー病のリアルな描写や大ヒットによる社会的注目が「実話では」という誤解を生んでいますが、物語そのものは脚本家によるオリジナルのフィクションです。制作陣から実話との関連を示す発言も確認されていません。
今後、原作者や制作陣から新たな発言や情報が確認された場合、本記事の内容を更新いたします。

